「DVDirect」など閲覧のユーザーにウイルス感染の疑い
ネットショッピングサイトを運営するイーネット・ジャパン(大証ヘラクレス)は10月13日、DVD販売サイト「DVDirect」を閲覧したユーザーがウイルスサイトに誘導され、感染した可能性があると発表した。また長瀬産業(東証1部)も、同社が扱う携帯プレーヤーの製品紹介ページを見たユーザーに同様の可能性があると発表した。
ウイルスに感染した可能性があるのは、10月6日正午~午後8時にDVDirectのトップページかDVD販売のトップページを閲覧したユーザーと、 DVDirect楽天市場店のトップページを同日午後2時11分~同6時53分ごろまでに閲覧したユーザー。また同日午前11時から10日午後3時までに、axionの携帯プレーヤー「AXN205」の製品紹介ページか、日本語表示プログラムのダウンロードページを閲覧したユーザー。
両社によると、ウイルスは「Downloader」と「Infostealer.Wowcraft」の3亜種。「Downloader」は、特定のサイトからウイルスなどをユーザーPCにダウンロードさせるプログラムで、「Infostealer.Wowcraft」は、ネットゲーム「World of Warcraft」のユーザー情報などをPCから盗もうとするウイルス。
イーネット・ジャパンによると、6日午後5時ごろ、Web更新に使用している社内PCからウイルスが見つかったため、駆除作業を実施した。だがこの日、同PCからサイトを更新しており、更新ページにアクセスしたユーザーがウイルスサイトに誘導された可能性があることも分かった、という。このため順次各サイトを更新し直し、現在は正常に戻っているという。
両社は「ウイルスは他のPCに対する感染力が低く、危険度も相対的に低い種類だとセキュリティ専門業者に確認した」としているが、該当するユーザーはウイルス対策ソフトを使用するなどしてPCを検査するよう呼び掛けている。
事故の発生と判明から1週間後の発表になったことについて、イーネット・ジャパンは「突然にお客様にこのようなご迷惑をおかけ致しまして、誠に申し訳ございません。また、事態発生よりご連絡が大変遅れましたことも合わせまして、心よりお詫びを申し上げます」と謝罪している。
DVDirectは長瀬産業が運営していたが、10月1日付けでイーネット・ジャパンが取得した。イーネット・ジャパンは、家電量販のノジマが44%を出資する関連会社。
芸能ゴシップサイトからの誘導に注意、ワンクリック詐欺サイトの最新動向
ネットスター株式会社 は12日、同社の URL リサーチセンターによるワンクリック詐欺サイトに関する調査結果を発表した。
それによると、2006年7月から9月の3か月間で発見・登録したワンクリック詐欺サイトのうち、芸能人のゴシップなどをネタとした芸能情報サイトと見せかけて誘導するものが、ネットスターで確認しているワンクリック詐欺サイト全体の5割に急増しているという。
これらのサイトでは、芸能人の写真画像を掲載し、画像やリンクなどからワンクリック詐欺サイトに誘導するのが特徴で、Blog サイトとして制作されているものが圧倒的に多い。
ワンクリック詐欺業者は、ポータルサイトなどが提供する無料の Blog サービスを使って偽の芸能ゴシップ Blog を複数立ち上げており、その結果、ワンクリック詐欺サイトへの誘導口が急増しているとネットスターはみている。
また同社は、検索エンジンで芸能情報や芸能人名を調べるうちに、ワンクリック詐欺に誘導するような悪質サイトに到達してしまう危険性なども指摘している。
シマンテック、「X01HT」向けウイルス対策ソリューションを提供
シマンテック コーポレーションは10月11日、BBソフトサービスと協業して、ソフトバンクモバイル初のWindows Mobile 5.0搭載携帯電話「X01HT」向けに、ウイルス対策ソリューションを提供することを発表した。
今回提供されるウイルス対策ソリューションは、シマンテックのウイルス対策エンジンをベースに、Windows Mobile向けに開発されたソフトウェアで、Webからのダウンロード、電子メール、Wi-Fi接続などを通して侵入する、悪質なウイルスをブロックする。また、常に最新のウイルス情報を入手し、リアルタイム作動でウイルスを駆除し、修復、感染ファイルの削除が行える。
X01HT発売と同時に提供を開始。ダウンロードは、対象端末にプリインストールされるMicrosoft Internet Explorerの「お気に入り」に登録された、「My SoftBank for X series」のケータイセキュリティ総合Topページから行える。
利用料金は月額315円。2007年3月31日までは、キャンペーン期間として無料で利用可能だ。
ウェブルート、詐欺的なセキュリティソフト「DriveCleaner」の日本語版に警鐘
ウェブルート・ソフトウェアは12日、詐欺的なセキュリティ対策ソフト「DriveCleaner」の日本語版をあらたに発見したと発表した。
Drive Cleanerは、システムのスキャン中を装うアニメーションと、偽のスキャン結果を表示することにより、トライアル版のインストールを強要するというもの。さらに、トライアル版をインストールしたユーザに対しては、システムが過剰に危険であるかのようなスキャン結果を表示し、正規版の購入を促すという。
なお、Drive Cleanerが不要な場合は、DriveCleanerにて提供されているアンインストーラーまたは、同社のスパイウェア対策ソフト「Spy Sweeper」の最新の定義ファイルで削除できる。
今回の件に際し同社は、「海外の詐欺的なセキュリティソフトの日本語版が増えているので、ユーザはソフトウェアのインストールには十分注意してください」と注意を促している。